先ほど、マレーシアで女工作員2人に暗殺された金正男氏の死因についてVXガスではないかと報じられました。
まだ、VXガスで確定ではありませんが、今回はVXガスがいったいどんな毒なのかまたこのガスが日本のオウム真理教で使われたこともあることについて掘り下げていきます。
金正男暗殺の経緯
金正男氏が暗殺されたのが2月13日。
数日を経て、段々と暗殺の経緯が明らかになってきました。
金正男氏が襲われたのは飛行機に乗る1時間前の午前9時。
突然女2人が近づいてきて一人が正男氏の顔にスプレーを噴射、そしてもう一人がハンカチを取り出して彼の口を覆い毒物が気道に入ったことを確認した10秒後に立ち去ったのことです。
おそらく、このハンカチに致死性の毒が含まれていたのでしょう。
その後、女たちはすばやく現場を後にしタクシーに乗って逃走しています。
ちなみに、そのタクシーの運転手は女たちは韓国人、朝鮮人でもなくベトナム人だったと語っています。
現在、すでにその女2人と犯行に関わったとされる男が逮捕されていますが、あまりにも順調なため替え玉ではないかとも疑われてます。
VXガスとはどんな毒?
今回、金正男氏を暗殺した毒に関してまだ確定ではありませんが『VXガス』ではないかと言われています。
VXガスは1950年代にイギリスで開発された負の遺産で人間が人工的に作り出した毒の中では最も致死性が高いとされています。
さらに、揮発性が低く化学的に安定しているため毒自体が常温では一週間ほど残留するそうです。サリンは広範囲に毒を広げられますが、VXガスはピンポイントで狙うことが可能と言われています。
呼吸だけではなく皮膚からも浸透するのでガスマスクだけでは防げません。
当然、現在は条約によって禁止されていますがテロリストたちによる使用が懸念されており、まだ科学技術が低い国でも製造することが可能なため『貧者の核爆弾』とも呼ばれています。
VXガスの中毒症状は痙攣、嘔吐、呼吸困難、意識障害、心肺停止です。その現れ方も突然で、被爆者は気づく間もない程です。
重度の中毒だと、数分内には突発的な痙攣と心肺停止を起こして死に至ります。半数致死量は体重1kgあたり0.02mgとごく少量で、例えば体重60kgの人間の皮膚にVXガスが10mgほど付着しただけでも死に至ります。
今回の金正男氏は一瞬で毒殺されたようなのでVXガスの可能性も十分考えられます。
日本でもVXガスが使われたことがある
残念ながら、日本でもこのVXガスが使用されたことがあります。
これを使用したのはオウム真理教で当時28歳の会社員の男性が『公安警察のスパイ』だと疑われて殺されました。
このようなガスが二度と使われないことを切に願います。
Twitterでの反応
VXガス
サリンと同様にコリンエステラーゼ阻害剤として作用する。沸点が高く揮発性が低いため、残量性が高い。会社員VX殺害事件・駐車場経営者VX襲撃事件で使用されたことで知られている。 pic.twitter.com/6QSzWamUwr— 化合物bot (@kagoubutsu_bot) 2017年2月5日
VXガスとかサリンって、手元間違えば殺そうとしている方も危ないよねぇ。プロなんだな。 #voice1242
— kuririn2001 (@kuririn2001) 2017年2月16日
あ~、毒殺の話が吹き掛けるやつが濃厚になった時VXガスじゃないかとは思った。>RT
— IHN-01@亜種・キカイダー (@kattirou) 2017年2月16日
正男殺害に使われたのはVXガスと言われ出したけど、至近距離からスプレーで吹きかけた女と後ろから羽交い締めにして布を顔に押し付けた女の2人とも生きてることなんてあるのかなぁ。
金正男暗殺VXガスなのかよ。ヤバすぎ。
— タニグー (@tanigu_live) 2017年2月16日