13日にマレーシアで毒によって暗殺された金正男氏ですが、使われた毒がリシンorフグの毒(テトロドトキシン)ではないかと報じられました。
また、別の報道機関ではVXガスの可能性もあるとして現在、様々な憶測が広がっています。
今回は毒殺に使用されたリシン、フグ毒とは一体どんな毒なのか紹介していきます!
暗殺の経緯
13日に暗殺された金正男氏。
現在、事件から数日経っていますが騒動が収まる気配はありません。
金正男氏が暗殺されたのは13日の午前9時。
実行犯である女2人の一方が急に金正男氏にスプレーをかけ、別の一人が彼の首を絞め毒をかがせました。
犯行はわずか5秒足らずだったので、警備員も対処できなかったのだと思われます。
金正男氏は襲撃を受けた後、わかった様子はなくトイレに向かいましたが痛みが出始めインフォメーションカウンターに駆け込みました。
しかし、そのわずか数時間後に命を落とします。
タクシーで逃走し、現在逮捕されている女工作員は『いたずら』と発言していますが犯行の手口、そしてその迅速さから言って明らかにプロの犯行だと思われます。
金正男氏はなぜ狙われた?
気になるのが、金正男氏が狙われた理由。
彼は前にも自分が政治に興味がないと発言しており、一見無害だと思われました。
しかし、北朝鮮内外では金正日氏の親族を擁立して『亡命政権』を立ち上げようとする運動が高まっており、北朝鮮もそれを警戒していたことが明らかになりました。
リシン、フグ毒とはどんな毒?
今回、正男氏暗殺に使われた毒ですが、VXガスのほかに『リシン』、『フグ毒(テトロドトキシン)』の2つが挙げられています。
VXガスに関してはこちら!
⇒金正男氏を毒殺したのはVXガス?オウム真理教も使用したことがある!
リシンはトウゴマ(ヒマ)の種子から抽出されるたんぱく質でかなりの毒性があります。
成人であれば、わずか1.7㎎ほど接種するだけで死に至る猛毒でかつて実際に暗殺に使用されたこともありました。
リシンの主な作用は人体のタンパク質合成の阻害。
世界の猛毒ランクではトップ10に入るほどの危険物質ですが、今回の事件とは少し辻褄が合わないところがあります。
それは毒を摂取してから死ぬまである程度の時間(6時間~3日)が必要なのです。
これはフグ毒も同様で接種してからすぐに死ぬことはあまり考えられません。
また、リシンの場合、経口では効果が薄く確実に一瞬で暗殺するのにはあまり向いている毒ではありません。
今回、金正男氏は毒を嗅いだ後、2時間ほどで亡くなっているのでリシン、フグ毒が扱われた可能性は少々低いです。
それよりも即効性があり、致死性の高いVXガスの方が暗殺には向いていると考えられます。
日本でもリシンを使用した主婦がいた!
あまり知られていませんが、日本でもリシンを使った毒殺事件がありました。
この事件は未遂で終わったのですが、日本に住む主婦が陸上自衛隊に所属する夫の焼酎にリシンを混入したとして逮捕されました。(飲む前に気づいたようです。)
女怖え。。(笑)
Twitterでの反応
リシン ひまし油の原料から抽出できるやたら庶民的な原材料の毒物。ただのタンパク質なんだけど人間の細胞内に入るとタンパク質合成システムを停止させる迂遠で解毒しにくい殺し方の知能派。極少量で効くからKGBが暗殺用に使用していた pic.twitter.com/Ot0kUT6H3t
— 偏見で語る兵器bot (@heikihenken) 2017年2月9日
リシン、TTX、VXが挙げれてるけど
リシンにしては早過ぎるし VXはまず無いだろうから TTXなら有り得そう— あんぼいな (@anboimogai) 2017年2月17日
結局暗殺に使われたのなに?リシン?テトロドトキシン?VX?
— もかもん⊿ミオラー (@momo_0414_mahi) 2017年2月17日
10mgで人が即死する毒物というのは聞いた事がない。リシンはそれ以下でも死ぬが数時間はかかる。