昨今の北朝鮮情勢さらには周辺諸国との領土問題など緊張状態の日本。
有事の際に本当にアメリカが守ってくれるのか疑問視する声も挙がっており核兵器保有に関する議論もされています。
そんな日本ですが、実はやろうと思えば核兵器を保持できることはご存知ですか?
今回は核兵器を持つことは良いか悪いかを別にして核兵器を所持できることについて話していきたいと思います!
憲法上は違憲ではない!
戦争に関わる憲法として一番有名なのは憲法9条でしょう。
この憲法9条を超簡単に説明すると侵略のための武力は禁止するが、自衛のために必要最小限度の実力を持つことは憲法9条2項で禁止されていませんよという感じです。
この憲法自体ガバガバで解釈次第によってはいくらでも捉えることができるので、自衛のために核兵器を必要だと解釈すれば持てるというわけです。
自衛隊もこの自衛という解釈に基づいています。
また、政府も核兵器保有に関しては閣議で次のような答弁書を決定しています。
そのうえで
との見解を述べています。
非核三原則は佐藤栄作総理の時代に作られた政府の方針であり、別にこれは法律でも憲法でもありません。
ただ、代々総理がそれを継いできただけであってやめようと思えばやめることはできるのです。
核兵器を製造することは可能か?
何を作るにしてもまず材料が必要ですが、日本にはすでにその材料があると言われています。
プルトニウムです。
日本には原子力発電用に大量のプルトニウムを持っており国外の中途処理も含めると50トンにも及ぶと言われています。
プルトニウム型の原爆を一作るのに必要な兵器用プルトニウムの量は4キロなので日本のプルトニウムの半分を核爆弾用と考えると6000発以上製造できる計算となります。
2016年3月時点での核兵器保有数は1位のロシアが7300発、2位のアメカが6970発、3位のフランスが300発なので世界3位の核兵器保有国になれる可能性も。。
ただし、実際はそんな簡単なことではなく一つ問題があります。
原子力用のプルトニウムは核兵器には向かないのです。
兵器としての核兵器を作る場合は事故を起こさないために高い信頼性が必要です。
そのため、Pu239の純度が高い(93%)プルトニウムが使用されますが、原子力用のプルトニウムはこのPu239の純度が低いのです。(50~60%)
このPu239の純度が低い場合、暴発の可能性や十分な爆発力を得られないことから核兵器用としては適していません。
一応、日本は核保有国以外で唯一核リサイクルが認められていますが、Pu239と不純物Pu240の分離はとても困難で兵器用まで純度を高めるのは難しいと考えられます。
また、技術的な観点から見ると日本はプルサーマル計画などでプルトニウムの核分裂技術を持っていると言われています。
さらに、日本はフランスにある核融合エネルギーの実験施設であるITERにも参加しており、核融合の技術はトップラス!
なので、本気でやろうと思えば水爆ですら作れるのでないかと考えられます。
日本が核兵器を持つ可能性は?
先ほどの話をまとめますと、日本は核兵器を作る技術はあるけど、原子力用のプルトニウムは核兵器には向かないよという話です。
トランプ大統領は『自分の身は自分で守れ!』という主義の方で日本が核兵器を持つことに関しては肯定的な考えです。
(大統領選挙時のトランプ氏の発言。この時はオバマ政権だったので日本の核保有は認められていませんでしたがトランプ政権となった今どうなるかわかりません。)
ただ、理論上は核兵器を持つことは可能かもしれませんが実際問題、周辺諸国との関係性や非核三原則、世論など反発も大きいでしょう。
管理人もこの記事を書いててなんですが、核兵器を所持することについてはどちらかというと反対ですね。
できるなら、核ではなくイージス艦の増強や迎撃ミサイルの改良などに力を回してほしいと思っています。
いずれにせよ、核が二度と使われないことを祈っています。