3月10日に韓国の憲法裁判所により朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾が決定されました。
憲法上これから60日以内に次期大統領を決めなければならないので、韓国国内がこれからますます慌ただしくなることが予想されます。
今回は韓国次期大統領選がいつ行われるのか、また有力とされている大統領候補について紹介していきます!
現職大統領が罷免されるのは史上初!
まず今回、朴槿恵(パク・クネ)大統領が罷免されたことについてですが、現職の大統領が弾劾されるのは韓国の憲法史上初のこととなります!
判決が下されたのは3月10日。
朴槿恵(パク・クネ)大統領の親友である崔順実(チェ・スンシル)氏が国政に介入したとして始まったこの裁判は実に3ヶ月も続きました。
この判決はある程度予想されていたものの、本来なら2017年12月に行う予定だった韓国次期大統領選挙が半年以上も前倒しとなるため与党、野党ともこれから熾烈な戦いを繰り広げていくでしょう。
今回の選挙の争点としてはまず、日韓関係が挙げられます。
慰安婦の少女像に始まり竹島など色々な問題を抱えていますが、はたして候補者が親日派・反日派どちらの側につくのか大変気になります。
もう一つは日本だけでなく、アメリカ、中国との今後の関係についてです。
現在、朝鮮半島に北朝鮮のミサイル防衛システムである『THAAD(サード)』を配備したとして中国から経済制裁を受けている韓国ですが、これからどのように対応していくのかについても注目です。
また、韓国経済内では財閥と呼ばれる一部の大企業が経済の大半を担っているという格差社会についてどうしていくのかについても個人的に気になりますね。
韓国次期大統領選はいつ?
さて、気になるのがこの選挙がいつ行われるかについてですよね。
3月10日に弾劾が決定され、憲法上60日以内に新大統領を決めなければならないので大統領選は5月9日(火)に行われるという線が有力です。
本来なら大統領選は水曜日に行うというのが決まりなのですが、大統領がいなくなるなど選挙が前倒しとなる場合はこのルールはなくなります。
選挙日は、遅くとも選挙日の50日前までに大統領または大統領権限代行者が公示する。大統領選が5月9日に実施される場合は、黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行首相が今月20日までに公示しなければならない。
大統領が不在の間は大統領権限代行を中心に政治を行っていくそうです。
有力候補者5名は?
韓国次期大統領選で有力と考えられている5名の候補者について紹介します!
・文在寅:32%
・安熙正:21%
・黄教安:8%
・安哲秀:8%
・李在明:8%
文在寅(ムン・ジェイン)
現時点で首位を握っている文在寅(ムン・ジェイン)氏。
竹島に上陸し『東海のわが領土』と書くなど強硬姿勢を取っており、対日派で慰安婦問題日韓合意についても批判的な意見を述べています。
また、THAADに関しては中国との関係を改善することが韓国外交上最優先とも主張しています。
安熙正(アン・ヒジョン)
現在、支持率が急浮上し文在寅(ムン・ジェイン)氏のライバルと言われている安熙正(アン・ヒジョン)氏。
日韓関係については歴史問題で日韓経済がストップしたとして歴史と外交は分けて考えるべきだと述べています。
ただ、
「戦争犯罪と人権蹂躙(じゅうりん)には時効がない」
「日本の政治家たちが少女像問題に過敏に対応することは理解できない」
「合意により、慰安婦問題が終わったとすることは理解できない」
など歴史問題についてはかなり反発的な人物です。
黄教安(ファン・ギョアン)
次期大統領が決定するまで大統領代行を務める黄教安(ファン・ギョアン)氏。
検察官として30年のキャリアがあり外柔內剛の人物だと評価されています。
日韓関係については
「慰安婦被害者問題と関連して各界で韓日両国の関係について懸念する声があがっている」
「慰安婦被害者問題と関連し、状況の悪化をもたらす可能性がある言動は控えるのが、韓日関係の未来志向的な発展のために望ましい」
と発言しています。
安哲秀(アン・チョルス)
ソウル大学校医科大学の安哲秀(アン・チョルス)氏。
慰安婦合意に対しては破棄する姿勢だが、THAADは配置する姿勢です。
李在明(イ・ジェミョン)
SNSでの発言が過激なことから『韓国のトランプ』とも言われている李在明(イ・ジェミョン)氏。
日本に対しては
「日本は軍事的には敵性国家」
と述べたりなど反日派です。
今回の大統領選挙はもう一人の有力候補だった潘基文(パン・ギムン) 元国連事務総長が出馬を辞退したことによりこの5人による戦いとなりそうです。
どの候補者も日本に対しては強硬姿勢ですが、果たして誰が次期韓国大統領となるのでしょうか?